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ローランド・ベルガー会長・遠藤功氏―人生を切り開く「学び」の極意

投稿日:2008/02/26更新日:2019/04/09

一般の企業にお勤めのビジネスパーソンの方も「プロ」にならないといけない時代になりました。抜きん出た技術やスキル、知識や経験を持ち、常にその価値を磨き続ける必要があります。人並みでは市場価値はありません。

自分を磨くことに関しては、ストレッチした局面にいるかがすごく重要です。私は20年間経営コンサルタントという仕事に携わってきました。コンサルタントというのは“身の丈を超えた仕事”です。自分の持っている力を120%発揮しないとできないと感じたからこそ、努力もしたし、やりがいも感じた。自分を追い込むことで、成長できたわけです。

鍛錬こそプロの証し

大学を卒業して三菱電機でサラリーマンを10年間やりました。サラリーマンというのは、会社はめったなことではつぶれないし、正直しゃかりきにならなくてもそれなりに給料ももらえます。ところがコンサルタントは、自分の提案でクライアントの会社の運命が変わってしまうかもしれない。そこにはものすごい重さがある。係長だった32歳で転職した当時、その責任の重さに面食らいました。

経営の「け」の字も知らない若造が、突然、大会社の社長とか役員を目の前にして、意見を言わないといけない。「そんなの無茶苦茶だ」と思ったけれど、「何か付加価値をつけないといけない」というところまでいきなり追い込まれるわけです。

すぐに自分の底の浅さ、力のなさを痛感しました。自分の言っていることに確証がない。夜も寝られない。最初に入ったプロジェクトで、クライアントにプレゼンするという前の夜は一睡もできませんでした。資料は出来ているけど、「本当にこんなこと言っちゃっていいのか」と考えると、足がガクガク震えたのを覚えています。それから20年間、結果を出さないといけないという切羽詰った状況の中で仕事をやってきました。

その中で、「プロ」とはそもそも何だろう。クライアントは何を求めているのかと考えてきました。クライアントが高いお金を払ってアドバイスを求める。クライアントの方からみて、「あの人はプロだな」と思われる何かを持っていなければならない。地頭のよさ、天性の思いつきというだけでは勝負できません。人並みはずれた鍛錬をする努力というものがあって本当の「プロ」になるんだろうと思います。

ではどう鍛錬するか、学びを深めていくか。三つに大きく分けて考えています。

“遠藤流”学びの要点

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1)基礎を身につける学び

ビジネスパーソンとして押さえないといけない「背骨となる考え方」が必ずあります。専門分野に関係なく、土台の部分をしっかりさせないと、その上にビルは建ちません。三つあります。

まず「ビジネスの原理原則」。ビジネスの古典を読むことも大切です。ピーター・ドラッカー、松下幸之助、本田宗一郎なんかを今でも読み返します。経営の基本を常に振り返るという努力をしないといけない。

次に「ビジネスのルール」です。会計、法制度など最低限のルールを知らないといけない。しかも刻々と変わるから、常にアップデートしていく必要があります。

三つめに、「ビジネスの基本コンセプト」です。いわゆる「MBAの知識」で、基本的な考え方や枠組みを学ぶものです。これは基礎にしか過ぎません。グロービスMBAシリーズは13冊全部揃えていないといけない。「マーケティングをやっているからアカウンティングはいらない」という考え方はだめです。ビジネスパーソンとして体系的にビジネスを理解する必要がある。

2)潮流についていく学び

ビジネスは生き物ですから、変化という潮流についていく学びも重要です。MBAシリーズを読んでいるだけではだめです。世の中にはもっと新しい事例がどんどん生まれてくる。その中で当然コンセプトも変わってくるわけです。鮮度の高い情報、知識に常に入れかえていくことが必要になります。

自分の専門以外の潮流にも関心を持って下さい。製造業だったら例えばサービス業にも目を向ける。「今、サービス業ではどんなことをやっているのだろう。製造業にも役に立つのでは」と考えることが非常に大切です。例えばものづくりの仕事をしていたら、逆に営業のことを知らないといけないかもしれない。「お客さんは何を望んでいるのか」という視点からものづくりのあり方を考えるということも重要です。畑違いのことにこそ、実はブレイクスルーのきっかけがあったりする。畑違いということは、もちろん自分の「畑」を持っていることが前提です。

ビジネスパーソンとしての「器」づくりも重要です。サラリーマンになると、自分の専門分野のことは無茶苦茶よく知っている。でも例えば飲みに行って、ちょっと話がそれるとまったく会話のキャッチボールができない。それでは器を広げていくことはできないです。経営者として、ビジネスパーソンとして、引き出しを増やしていくことも大切なわけです。特に経営者を目指す、起業家を目指すには、いろんな引き出しを使い分けないとマネジメントはできない。広く潮流を見ていくということを意識してほしいと思います。

3)アウトプットを生み出す学び

これらに加えて私は、アウトプットを生み出す学びというのを意識してきました。知識をインプットするだけではつまらないですよね。やっぱりアウトプットを出したいじゃないですか。何でもいい。勉強した成果を事業計画に落とし込むとか、ビジネスプランを立てて実行するとか。これが一番分かりやすいですよね。私のように本にまとめて世の中に問うていこうということもアウトプットです。本として発信しないまでも、例えば勉強会で自分が教える立場になるとか、リードをとる。これも非常に大きなアウトプットです。

受身ではなくて、出口が見えている学びは緊張感があるし、深さを求められる。逆に出口のない無目的な知識、情報はすぐに消えてしまいがちです。勉強のための勉強になってしまう。アウトプットを意識することで、学びの品質を高めてもらいたいと思います。

外の世界から受信して理解したら、それを加工、編集、創造、発信していく。すると外の世界からフィードバックがある。こうして常に学習するサイクルができてくると、学びの深さができます。

私が普段からやっていることを紹介します。本当に当たり前のことばかりです。

“遠藤流”学びの方法論

1)日経新聞を毎日隅から隅まで読む

情報の宝がたくさん詰まっている。最低でも1時間は読んでいます。経済教室なんかとても良い事が書いてありますよ。正直言ってMBAを学ぶよりも、よっぽどあそこで学ぶことの方が多いです。特に畑違いの情報に関心を持つ。初めのうちは分かなくても、読んでいたらだんだん分かるようになっていきます。

2) 1カ月に最低20冊のビジネス書に目を通す

これは先ほど話した「潮流についていく学び」の部分です。特に興味があるわけじゃなくて、世の中で何が流行っているのかをつかむため、最低限、この程度は読んでおいた方がいい。私は乱読、速読、飛ばし読みです。面白かったらちゃんと読みます。

3)週に1回は新たな現場に赴く

自分の目で見て肌で感じないと納得できない人間なので、週に1回は必ず現場に行くことを自分に課してきました。1年にすると50回。最近も四国で建設機械の部品を作っている企業を訪問し、色々なところを見せてもらった。週末にはよく住宅展示場に行く。顧客になりすまして、その会社の対応とか見ているわけです。コンビニも現場、スーパーも現場です。それで世の中の動きを感じるわけです。スーパーの展示ひとつでいろんなことが分かる。現場の息吹を感じるということは非常に大切です。

4)年に2冊は本を出す

誰に決められたわけでもないけれど、こう設定することで勉強に身が入る。テーマを常に持ってできる。本は自分の主観を世に問うて、生きた証を残そうということで、自分の鍛錬と思ってやっています。

学びの目的は主観を磨くこと

そもそも勉強って何か。私は「自分の主観を磨くこと」だと思います。自分の思い、気持ち、意見は全て主観ですよね。どんなに客観的に分析をしても、最後は自分の主観で判断して、人生を切り開いていくわけです。

人間は勉強しなくても主観を持っています。でも原始的なレベルで放置するのではなくて、主観を磨くために鍛錬する。主観の品質を高める。そして「こう思う」「これをやりたい」と主張するわけです。その主張に対して相手が「やる気があるな」「なるほどな」と思ったりします。そこに人生を切り開く突破口があるのです。

コンサルタントは客観的な人間だと思われているが、数字やロジックを並べてもお客さんはまったく動いてくれません。最後は自分の思い込みで「おたくの会社こうすべきだ」と言い切る。その主張は、証明や裏づけが不十分かもしれない。でも社長は「そうか」と受け止めるわけです。客観的なデータだけで言っても、相手は全然反応してくれないわけです。「言っていることは、もっともらしい。でも何か気持ちがない」となる。一流のコンサルタントというのは、自分の主観をぶつけて、それをお客さんが飲み込んでくれる人なんですね。

そうは言っても単なる思いつきではだめで、思いつきというものを吟味して、揉んで、裏づけをとって、客観的な分析というのがあって、主観を論理的に説明する能力がなければいけない。質の高い主観というのは洞察、本質を見抜いているものです。

強靭な信念は客観を超える

マザーハウスという会社があって、山口絵理子さんという20代の起業家がいる。起業家の賞を受賞して、メディアで売れっ子になっています。何をやっているか。バッグを作っている。どこで作っているか。バングラデシュです。世界の最貧国で、ジュート(黄麻)を使って、日本で売れるようなバッグを作っている。

彼女は元々、国際貢献がしたいということで、国連の機関でインターンをし、金だけばらまいて現地に根ざした貢献ができていない現実に直面した。そこでバングラデシュに飛んでみたわけです。そして考えた。「私に何ができるのか」と。

「ジュートを使って日本を始め先進国でも、高いお金出して買ってもらえる商品を作る。彼らが誇りを持って売り出せる商品を作って、自分たちで稼ぐようなことをやっていかないといけない」。そう彼女は感じたわけです。これは「主観」です。

ビジネススクールで分析したらその合理性は説明できない。早稲田のビジネススクールでケースとして取り上げた経験がある。バングラデシュで、ジュートを使って欧米など先進国で売れる商品を作れるか、可能性を検証しなさいという宿題を出した。GDPは低い、インフラは整っていない、カントリーリスクは高いと学生たちが分析するわけです。そしてみんなNOだった。こんなビジネスは成り立たないと。多分、私でもNOです。

でも彼女は現地で工場を建てて、従業員も雇って、日本で売っているわけです。これって何なのか。彼女の強靭な信念というのは、数十の軟弱な出来ない理由を駆逐した。MBA的な知識を使えば、「出来ない」という証明はいくらでもできる。しかしそれは、「出来る、やる」という思いを覆すものではないということです。

自分は何をやりたいのか、何ができるのか、何を目指すべきなのか。腹から沸きあがってくる強烈な思いを常に意識して勉強してほしい。単に知識を詰め込んでも、ビジネススクールで学んでも、強い主観は見つかりません。自分の心の中で探すものです。

二つ上の肩書きに目線を合わせる

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田崎:迫力のある話でした。みなさんは「なんか遠藤さんってすげえな」と思ったでしょう。アスリートならイチローのようなイメージ。鍛錬があって今の遠藤さんがあるのだなと。ただ聞いている側からすると、ちょっと距離感があるかもしれないので、もう少しかみくだいて聞いていきたい。

「一般のビジネスパーソンも『プロ』になる時代が来た。そのために抜きん出た技術やスキル、知識や経験を持ち、常にその価値を磨き続ける必要がある」というお話があった。この「抜きん出た」とはどう考えたらいいでしょう。コンサルタントの世界では、クライアントからしたら、普通の人には高額なフィーを払う気はしないということだと思います。では日々の仕事では、「抜きん出る」ことを、どう実践していったらいい?

遠藤:分かりやすくいうと、私は三菱電機で係長でした。係長は係長の仕事ができればよかった。コンサルに入って突然、経営者の目線で考えなきゃいけなくなった。みなさんも今の肩書きのレベルで考えていてはだめです。「一つ上の仕事を考えろ」なんてよく言われます。私は二つくらい上の仕事のことを考えたらいいと思う。そうすると周囲からみて「抜きん出た」考え方、発言ができる。係長だったら、課長じゃなくて部長のことを考える。部長だったら、取締役じゃなくて社長のことを考える。

田崎:実際の仕事に活きる部分もある。例えば係長が課長から仕事を受けることがある。「課長は何を俺に頼んでいるのかな?」と一生懸命考えるけど、部長の目線になると「何で今部長はこれを課長にもってきたのかな?」と考える。正しいかどうかは別にして、考える習慣がつく。「部長が何か考えて、ABCの案件のうちBの案件を課長に持ってきて・・・」と自分のところまで仕事が回ってきた文脈が分かる。そうするとより正しい答えを引き出せる可能性が高まる。

遠藤:私は、三菱電機時代はすごく嫌な社員だった。私は、課長や部長とはほとんど話をしなかった。「お前たちのようなサラリーマンとは仕事したくない」と報告もしなかった。常務の部屋にいきなり入っていって、「常務、お話があります」と。

田崎:部長、課長からすると面白くないね。

遠藤:そのくらい嫌なやつだった。僕が部長だったら許さない(笑)。なぜそうだったかというと、「何かをやりたい」と思った時に、組織の枠の中に埋もれてしまって、結局、何もできない。それが耐えられなかった。課長や部長がサポートしてくれるならいいけど、「無理だよ」「まだ早いんじゃない」といわれると「じゃあ、もういいです」となる。いきなり常務のところに行くのが良いとは言えないけれど、肩書きから離れて二つでも、三つでも上の目線で考えることが必要だと思う。

田崎:相当嫌われていたんじゃないですか?

遠藤:嫌われてはいないと思うけど(笑)。変だったということです。

自ら仕事を仕掛ける

田崎:「ストレッチした仕事をすることが大事」という話があった。コンサルタントは確かにそうだろう。じゃあ一般のビジネスパーソンにとってのストレッチした仕事ってどのようなものをいうのでしょう。「そんな立派なことを言わずに今日明日のことをちゃんとやれ」と上司に言われる可能性もある。毎日の中でストレッチした仕事をどうみつけるのかというと、実際にはなかなか難しいと思うんですが?

遠藤:キーワードは「仕掛ける」。与えられた仕事だけやっていても意味はない。例えば営業でも既存のお客さんをただやっていてもつまらない。新しいお客さんをとってやろうとか、お客さんを競合相手から奪ってやるぞとか、自分から仕掛けるという意識を持つ。それはまさにストレッチした仕事なんです。8割くらいはルーティンの仕事で、2割くらいそういう仕掛ける部分があると、持っている能力は大きく伸びるのではないかと思います。

田崎:なるほど。必ずしも「部長の仕事をとりにいく」ということがストレッチではなくて、例えば今までの営業の方法ではなかなか落とせない得意先があって、自分で「あそこをとる」と宣言したり、新しい営業方法を自分で考えて試したりということですね。

遠藤:仕掛けないと面白くないですよ。仕掛けるためには、勉強や努力をしなきゃだめですよね。そうすると学びにもつながってきます。

現場を見る目を養う

田崎:「現場を見る」という話もあった。私は一昨日、青森へ行って、4社の中小企業を見てきた。するといくらでもアイデアが出る。例えば、「青森のような立地条件で成功させるための基本ルールは一体何か」みたいなことが浮かんでくるんですね。駆け出しのコンサルタントだったころは、中小企業に行っても何も示唆を得られなかった。自分が変わったわけです。その変わった差というのを、自分の中では分かっているけれど、言葉にするのが難しい。一般のビジネスパーソンは、現場で見たことをどうやったら学びに変えることができるんでしょう?

遠藤:それは、まず数をこなすことが大切です。工場でも店舗でも、行けば行くほど、違いが分かるようになってきます。それから、どこが同じで、何が違うのかという視点を持って見比べることも大事です。視点を意識して色々な現場を見ていると、だんだん現場の良し悪しを判断する自分のものさしが頭の中に出来る。私が工場を回る時は、「良いものづくりの現場だったらこういうことが出来ていないといけない」というものさしが頭の中にあります。だから現場がクリアに見えるわけです。

田崎:今の話で自分の経験を思い出しました。私は最初味の素に勤務していました。入社後3年間はライトバンにのって、九州で毎日150店のスーパーを営業で回っていた。ずっと見ているうちに色々な事が透けてくるようになった。「この店はかなりネスレと仲良いぞ」とか、「これはヱスビーと販促で手を握っているな」とかね。

遠藤:現場が訴えてくる?

田崎:そうそう。プロモーションの契約書まで見える(笑)。背景としてあるメーカーと小売店の間の力関係みたいなものが全部現場に反映されてくるわけだからね。反対に自社の現場に対してはすごく慣れ合いになりますよね。「すみません、365日ここにいるんですけど、一体何を発見したらいいんですか」と。そういう人はどうしたらいい?

遠藤:それは目を外に向けないといけないですよ。僕は三菱電機の良さがまったく分からなかった。意識もなかった。でも外に出てみて、「なんか三菱電機っていいねえ」って初めて思った。いるときは色々なトラブルがあって「もう勘弁してくれよ」と思っていたのが、外に出てみて他のところと比較してみると、「なんだいいじゃん」となる。当事者というのは客観的に見ることができない。一度他の会社を見てみる。すると自分の目が変わる。自分自身が変わると色々見えてくる。自分自身のものさしを変えればいいんです。他の人や会社を変えようと思ってもなかなか難しいけど、自分自身は変えられる。

田崎:なるほど。「現場から学ぶ」という機会はいくらでもある。そしてその機会は、自分自身が作り出せるということですね。面白いですね。

遠藤:僕は住宅展示場が好きでね。

田崎:いくつも見ると面白さが分かってくるの?

遠藤:本当に面白いですよ。嫌な客だよね。買う訳でもないのに。カタログを取り寄せるわけ。そこでまた見るわけですよ。どの会社がしつこいかとか、淡白かとか。

田崎:それもその会社の戦略とかトップマネジメントの姿勢が表れてくる。現場からの学びはやはり大きい。何か軸を持って違いを見つける。これが大事ということですね。

アウトプットを出す「場」を作る

田崎:お話の中で「アウトプットを意識する」ということがありました。そう強く意識したのはいつ頃からですか?

遠藤:それはグロービスで教え始めたときからです。今から17年前ぐらいかな。当時まだ教室が一つしかないような時に話が来て、コンサルタントで忙しかったんだけど、「まあやってみるか」と。そうしたらこれが大変だった。分かっているようで分かっていない。体系的に整理しないと教えられないわけです。断片的なものを整理したり、欠けている知識を入れたりとか。教えるというアウトプットを意識すると身が入る。

田崎:私も実はその直後にグロービスで講師を始めた。やっぱり同じように話が来たので、「人の前で教えるという偉そうな人大嫌い」とひねていたら、遠藤さんから「だめ。そろそろ社会に恩返しをしろ」と言われて始めたんです。自分の好きなことだけ言ってやるのは簡単だけれど、学ぶ方からみると、穴があいている。この穴を埋めるとなると結構必死で大変。1科目当たり30時間以上予習した。みなさんの場合、なかなかそういう機会もないかもしれない。とすると日常でアウトプットを意識するということはできるんでしょうか?

遠藤:やっぱり場がないと難しい。場を与えられるのか、自分で求めるかは別として、やっぱり場作りは大切でしょう。

田崎:2,3カ月前、合気道の達人から、「気」や「心持ち」がとても大切だという話を聞いた。そのとき、最後に「学びのポイントは何ですか」と聞いたら、「学んだことを自分の中に残す方法を知っていますか。24時間以内に人に伝えることです」と。今日も、みなさんメモしていますよね。大体それで満足してしまうんです。でもメモをとるだけだと、頭の中にはほとんど残らない。試しに24時間以内に、誰かに今日のことを伝えてみてはどうでしょうか。今日学んだことを反芻するわけです。何か学んだら人に言っちゃうということをクセにする。

遠藤:でも、嫌われそうだね、そういう人間は(笑)。

田崎:まあ場合によってはメールでもいいかもしれないしね。

遠藤:反芻することによって自分で確認するってことは重要だよね。今、自分のことを唯一、好いてくれているのがペットの犬なんですよ(会場笑)。毎朝散歩連れて行くんだけど、そこで語りかけているもんね。犬に。

田崎:もうやばいじゃん(笑)

遠藤:反芻しているんですよ。人間は聞いてくれないけど、犬は反抗しないからいいよね。

モノから学ぶ――ビジネスマンである前に人間であれ

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田崎:学び力のもうちょっと「HOW」の部分に入っていきます。ヒト、モノ、カネという切り口で考えてみたい。

まずモノから学ぶ。本だとか、街を見てとか、色々とあると思うんですが。その辺のコツを教えてもらいたい。まず本。私個人の悩みなんですが、ビジネススクールでこうして教えているんですが、実はあんまりビジネス書っていうのは好きじゃない。民族とか沖縄の歴史とかに圧倒的に興味があって、そのテーマの本はいくらでも苦痛じゃない。ビジネス書は、まあ人様からお給料もらっているんだから、仕事だから読む。これは全然頭の中への入り方が違うんですね。どうしたらいいんでしょう?

遠藤:欧米のビジネスパーソンと比べて、日本人は教養の部分がまだまだ足りない。欧米人はリベラルアーツを徹底的に勉強している。本当に教養が深い。それがビジネスの意思決定のときにすごく出てくる。あるコンサルタント会社でパートナーと呼ばれる共同経営者だったときに、アメリカでパートナーの研修を受けたことがあった。何を勉強したと思いますか。2週間、ビジネスの勉強はまったくしない。リベラルアーツです。

田崎:哲学とか?

遠藤:シェ-クスピアを読んだり、ガンジーの映画をみて意見交換するとか。それを彼らは嬉々としてやる。ビジネスパーソンである前に人間なんだと。人間としての気高さ、おろかさを学ばせる。そういう教養の部分がビジネスの意思決定の最後の場面で影響してくるんです。

日本人はエコノミックアニマルと言われていたけれど、そういう時代は終わった。日本人が成熟したビジネスパーソンとして何をベースにするか。それは現場と教養だと思います。まず日本では現場が大切。現場で知恵が生まれてくる。ここを抜きにして日本の競争力はありえない。それから日本としての誇り、文化、教養の部分をどう身につけていくかということも大切です。そうすると何を勉強したらいいかということも、おのずと変わってくる。アメリカのトレンディーな本ばかり読んでいればいいというものではなくて、むしろ日本について学ぶことで、それが色々な場面で世界に対する説得力を増すことにつながるのではないか。

田崎:遠藤さんの本の中に、街を歩いて色々考察するようなことを書いてありましたが、街を歩いているだけでも学びというのはあるんですか?

遠藤:最近東京で郊外のターミナル駅を降りると、今どこにいるのか分からなくなる。街の風景が全部一緒。駅ビルが建っていて、シネマコンプレックスがあって、ファーストフードがあって、銀行があって。町田と柏なんかそっくり。街が無個性化して画一的になっている。こんな街づくりしちゃっていいのか。ヨーロッパはやっぱり街って顔ですよ。日本の街は豊かさと逆行しているよね。あんなものを日本人は本当に望んでいるんだろうか。

田崎:さっきは「違うものを見つける」という話だったけれど、今度は逆に、「本来違うものが同じ」ということを感じる力。

遠藤:その気持ち悪さに気付いていない人たちが気持ち悪い。

田崎:なるほど。

遠藤:経済合理性をつきつめるとそうなるんだろうね。同じ街にした方がコストも安いし、それなりに利便性も得られる。でも、街に「主観」がない。あれは誰がいけないんだろうね。

田崎:それはまず郊外にスーパーができて、個性あった商店街がすたれる。すたれたからしゃあないってんで、そこそこ競争力のあるコンテンツを持ってくる。ユニクロ、東急ハンズ、マクドナルド、ツタヤを持ってくる。

遠藤:それがないことをみなさんは不便だと思っちゃっているわけ。あれってなんだかいびつだよね。

ヒトから学ぶ――「運」に「命」をこめる

田崎:モノの次に、ヒトでいきたい。人で学ぶではなくて、人から学ぶ。まあ「誰かから学ぶ」と考えましょう。よく「人はみな師」といいます。「どんな方々も全ては自分の先生なんですよ」という大変謙虚な、何かお坊さんの説教のようです。確かにそれはそうなんだけど、本当にそれだけで十分なのか?あるいは「色々な人と付き合う」と、そこから「学びに落とす」のは違うのか?また学べる人って探せるもんなのか?

遠藤:難しいね。人だけはやっぱり選べないじゃないですか。やっぱり場を選ぶということが人を選ぶということなんだよね。場を選択することはできる。場の選択が人の選択につながっている。それも所詮、縁とか運だけどね。

田崎:職場の上司とか同僚という意味ではどうでしょう?

遠藤:三菱電機に10年いてついていきたいと思った人が2人いましたよ。それもまあ偶然といえば偶然。たまたま名古屋の工場に配属されたらその人が係長でいた。所詮人との出会いは運だよね。運はコントロールできない。でも「運」を大切にしようと思って「命」をこめると「運命」になる。

田崎:なるほど。

遠藤:自分に運がないと思っている時点ではだめで、命をこめるのは自分なんだと。そういう風に考えていかないと、コントロールできない運の責任にしてもしょうがない。

田崎:遠藤さんの話をまとめると、5年,10年の単位で考えれば必ずみんなにある程度の運は来ているけれど、それをつかめるかどうかということですね。もう一つ思うのは、「学びたい」と感じた相手との付き合いを継続するっていうことは、「そりゃあんたが学ぶのはいいけれど、俺はあんたから何を学ぶのよ」という関係じゃ長続きしないよね。その相手に対しても「この人とやっていると色々な学びがあるな」と思わせる自分になれるかというところも大切ですよね。

遠藤:やっぱり異質の人であるということが大事だよね。あの人と一緒にいると何か面白いよね、刺激的だよねって思われると長続きする。同質性の中にいた方が気は楽だから、つい仲間内でかたまってしまうけれど。

田崎:ガード下の赤提灯で「分かってねえんだよ。うちの部長は」というやつですね。

遠藤:やっぱり人間としてキャラクター的に気が合わないといけないけど、そんな中で「あいつ面白いよね。俺と違うよね」っていう人って大切。一緒にいると議論の応酬になっちゃうけど、何か面白いよねっていう。だから違うということが価値だと思う。

カネをかけて学ぶ――頭と体で学ぶバランスを

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田崎:モノ、ヒトときて、最後はカネです。「お金をかけて学ぶ」という風にあえて定義したい。グロービスの宣伝するつもりはないんです。色々あるでしょう。英語の学校行ってもいい。お金をかけて学ぶというのは、遠藤さん的にはどうですか?

遠藤:私も学生の時は語学を学ぼうと思って、一番学費が高いところにを選びました。学費が高いなら先生もいいし、元をとろうと思って頑張るはずと思ったわけです。その時々の関心に合わせて学びの場に行こうというのは決して悪くない。どんどん貪欲にやればいい。ただ短期的に元をとろうと思ったらだめで、勉強はROIで考えちゃだめです。人生の総決算の時に清算すればいいだけの話。死ぬ時にバランスシート見た時にどこかに残っていたらいい。英語も結局ビジネスの場面で身につけた部分が大きかったけれど、「英語すげえやつがいるな。がんばらなきゃだめだな」とか英会話学校でいろんな良い影響を受けた。だから決して高い学費を後悔していないんです。

田崎:もう一つあるのは、夏休みなんかを利用して旅に出ることかなと。例えばさっき話に出ていたバングラデシュとかに行ったりする。そういうときに、単なる遊びで行くのと学びで行くのとどう違うのか?

遠藤:頭で考える学びと体で感じる学びがあるのだと思う。そのバランスが重要。頭で考えることも大切だけれど、ビジネスは最終的に体で感じて、自分の目で見て、現地現物で感じた方がはるかに説得力があるし、納得感もある。これも自分から仕掛ける。「ここに行きたい」と思うことが大切で、思ったら動いてみると。それで動かないということは大した主観じゃない。強烈な主観が必要です。もう「いてもたってもいられない」という感じがないと。中川一政という私の好きな画家が「腹の虫」が騒ぐという言い方をする。もう腹から沸いてきて、いてもたってもたまらないという言い方をしている。それが究極の主観だと思う。

田崎:せっかくみなさんが学びに生かせるお金があるんだったら、一つはそういうスクールとかで分かりやすいスキルを得る。ただそれがどれだけ役に立ったのかは、あまり短期で考えても仕方がないと。もう一つは何か感じる力が落ちているな、デスクワークばっかりで駄目だなと思っているときには、そういう旅なんかに使ってもいいんじゃないか。そういうことですか?

遠藤:去年の12月に大学生の息子連れて2人でインドに行ってきたんです。何十冊の本を読むよりも見せちゃった方がはるかに早い。インドの貧困はもちろんだけど、逆にあれだけ成長しているからどんどん自己矛盾が増殖しているわけですよね。

田崎:高層ビルと貧困街でしょ。

遠藤:それを見たときにうちの息子はどう反応するのかなと思ったけど、人間というのはああいう刺激を受けると無言になるということが分かった。頭の中が整理ついてないんだよね。だから何にも出てこないんですよ。夜2人で飯食いながら、「どうだった」と聞いても、何も言えない。これはすごく重要なこと。いったん頭を混乱に陥れる。そこから自分の頭の中が整理されていく。体系的に学ぶというのは、その混沌を経験せずに知識に入っていってしまう。だから表面的で逆に危険。さも分かった気になるけど、本当は分かっていない。インドに関する本を何十冊読んで分かった気になっても、分かっていない。でも本も読まずにいきなり現地にほうりこまれると、そこは混沌じゃないですか。「何だこれは」と感じる。そこから整理された知識というのは本物ですよね。そういった意味で、そこに自分の身を置いてみるという体験をしてほしい。頭が混乱するというのは悪いことじゃないんですよ。

田崎:たまには自分が持っているフレームワークを、教科書ではなくて、体験でぶっ壊してみる。

遠藤:ビジネススクールの学生は頭でっかちになりがち。グロービスもそうかもしれないけど。学生の発表は本の受け売りばっかり。何十冊も読んで、いいとこ取りしただけ。もう本読むの禁止。「現場行ってこい、現場に」と言って放り出す。本を読んで、さも自分が考えたような気になってまとめちゃう。それが問題。本を読んで知識を得ないと不安でしょうがない。インターネットなんかもそう。あれも危険だよね。

田崎:私や遠藤さんがコンサルで下っ端のころは、国会図書館も行ったし、ヒマなおじさんたちがお茶ばっかり飲んでいる業界団体みたいなところも行ったし、とにかく年中現場走り回って情報収集していた。ところが10年ぶりにコンサルの現場で仕事したときに、若いのに仕事頼むと、もう1時間ぐらいで帰ってくる。「田崎さんね、そういうデータないんですよ。全部ネットチェックしました」って言うわけ。もう絞め殺そうと思った。このコンサルタントの現場力のなさ。

遠藤:ネット禁止?

田崎:もうネット禁止。仮に同じデータがネットにあるとしても、まず1回、何とか工業会とか現場へ行って紙の資料とってこいと。そこのおじさんと話すと、実は違う話が出てきたりするかもしれない。

遠藤:そうそう。一次情報の大切さということをあまりに軽視している。ネットはすべて二次情報、三次情報。それをもとに自分で考える怖さに気がつかないといけない。新聞も雑誌もそう。誰かの恣意、判断が入っている。自分で事実を確認するというクセをつけないと、なかなか自分の思考回路は訓練できないよね。

田崎:だからやっぱり学ぶポイントは現場にあるんだよね。

遠藤:現場に行くと、「聞いていたことと全然違うじゃん」ということがある。もしかしたら朝青龍も一緒に酒でも飲んでみたらいいやつかもしれない(会場笑)。ビジネスもそう。「代理店さんから聞きました」という情報には、代理店の判断が混じっている。そのことに気付けばそこで「本当に正しいのか」と疑える。じゃ代理店の裏にいるエンドユーザーのところまで行ってみようと。そこで行った人間が勝つんですよ。代理店の情報なんかでは物事には勝てない。情報が氾濫しているからこそ一次情報が大切です。

出来ない理由を超える「やりたい」想いを磨く

田崎:最後に「主観」。これが一番難しいとこです。なぜかというと、みんなが持っている。「主観を持て」といわれても、「すいません。あの持ってんですけど」という話になる。あえて分けると、「売りになる主観」と、「客観に負ける主観」がある。会社で「僕こう思います」と主張をしても、「そんなのお前が思っているだけだろ。客観的なデータ見せてみろ」というような話がいかにもありそう。これって「数字がものを言ってんだよ!」っていうのに負けているわけ。それに対して、我々コンサルタントは、何とその主観を売るんですよね。客観より主観の方が高いんですよ。この違いって何?

遠藤:主観は磨かないといけない。最初の主観も大切だと思う。好き嫌い、良い悪い。この主観を1回客観に振ってみる、それをもう1回主観に返す。このプロセスを「主観を磨く」といっている。最初の思いつきの主観ではなくて、吟味されて、磨かれて、残った自分としての本質的な主観が一番大切だと思う。みんな客観的なことを言うのは得意なんですよ。でもだから何が言いたいんだよ、というところですよ。

田崎:データとか分析を一杯出してくるジュニアなスタッフが怒られるのはそこですよね。この資料で一体、何がいいたいんだと。ビジネスは客観データだけで100%裏付けられない部分がある。

遠藤:さっきの例でいうと、マザーハウスの山口さんはバングラデシュに行って、バッグを作りたいという主観を持ったわけですよ。これがすべての出発点。それを客観的に分析してみると、例えばインフラだとか、カントリーリスクだとか色々な観点から分析すると、ここでNOになる。でも彼女は「それでもなんとかしよう。なんとかなるはずだ」と思い込んだ。分かった上で、それでも前へ進もうと。これは強烈だよね。

田崎:彼女はこういうネガティブなアドバイスを全部周りから言われたんだよね。

遠藤:そう。周りから言われたって、引くんじゃなくて、それでもやるんだと。物事ってこの部分がないと動かないんですよ。ビジネススクールなんかに通っていると、やらない理由の分析だけはうまくなっていく。「それでもやるんだ」というところがなかったら意味がないんです。それは客観的な分析ではなくて、自分の心にしかないんですよ。

田崎:グロービス用語ではそれを「志」と言っています。その気持ち、信念、志というところが大切だということですね。

質疑応答:川を渡る勇気を持て

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会場:人事の立場からMBAの学びについて伺いたい。経営人材の早期育成ということでMBAの派遣をやっているが、文型、理系でどういう学びの傾向があるのか?またスペシャリスト的要素のあるエンジニアのMBAでの学びについて伺いたい。

田崎:例えば経営コンサルタントの人間は文型と理系が半々。大企業の社長さんたち、やや文系の方が多いけど、結構サチュレートしていく。結局文系とか理系とかいうのは大学時代の専攻の4年間だけの話であって、その後のビジネスパーソンとしてのスキルとか能力がそれだけの要素で決まることはほとんどない。

MBAは仕事をする、経営をする上でのOSくらいに考えてほしい。MBAを学んだら社長になれるわけでも、一流経営コンサルになれるわけでもない。ただMBAをやっていれば営業マンが生産とか工場のことも理解できるし、技術者の方もマーケティングや営業が分かる。そういう意味では文系、理系双方にとってメリットがある。

遠藤:早稲田ビジネススクールのMOT(技術経営)というコースでは、多くの学生はメーカーの企業派遣で来る。設計者とか生産技術とかをやっている30代前後の人が多い。彼らが一番楽しく勉強しているようにみえる。早稲田の中で一番活気あるのがMOTなんですよ。なぜか。彼らはこれまでずっと技術だけだった。だから技術を経営にどう生かしていくのかという目線を養いたいという欲求が高い。どんどん貪欲に吸収していく。「MBAを学んだからマネジメントになるべき」などと決めつける必要はなくて、エンジニアの方に視野を広げる機会を作ってあげるということが大事だと思います。

会場:(遠藤氏が)三菱電機から転職するときに「(コンサルタントとして)社長と話したくて仕方ない」と思われたのでしょうか?

遠藤:三菱電機時代に、外部のコンサルタントと一緒にプロジェクトをやったことがあった。そのときに会社の外から変えるという仕事があることを知って、しかもそれはやりがいがありそうだと感じました。チャレンジしてみたいと思いました。でも当時は味の素や三菱電機をやめてコンサルにいくなんてやくざもの。

田崎:川を渡ったって言われた。あいつは川向こう行っちゃったみたいな。

遠藤:それくらい未成熟で不安定な世界だったから、当然飛ぶにはリスクがあった。でも自分の主観で飛びました。飛んだ以上はご飯たべなきゃいけないから、「プロ」になろうと必死で頑張る。そうすると飛ぶのが最初なんだよね。飛ぶことで、意識としてはプロになる。そのあと、実力が鍛錬によってついてくる。囲い込まれている会社の中では、「プロ」になることが難しい。「給料減るわけでもないし、だったらまあいいか」という甘えが出てしまいがちです。

会場:自分自身で学ぶ力をいかにマネジメントするのか?具体的に工夫されていることがあれば教えていただきたい。例えば(遠藤氏が)「5年日記」を書いているという記事を目にしたが、どう活用しているのか。

遠藤:「5年日記」とは、1冊で5年分書ける日記帳です。5年前の自分が何をやっていたか、全部見えてしまう。恐ろしいほど成長していないですね。「人間というのは本質的には何も変わらないな」と思います。長いスパンの中で自分の立ち位置を確認できて、今年はがんばろうと発奮するきっかけになっている。

田崎:転職しなくても出来ることはたくさんあります。まず日々の仕事をストレッチすることを、自ら宣言しちゃう。例えば、自分がやれるかどうか分からないことを、「やります」と言葉にしてしまう。そうやって自分を追い込むという方法があると思います。

遠藤:私は本を出すと決めたら、納期を決めてしまう。本を書くと決めるだけじゃだめで、出す時期まで決めてしまうと、やらざるを得ない。そのくらい追い込むのは覚悟がいりますが。

田崎:環境を変えるという方法もあります。いままでの経験、知識、スキルがそう簡単には通用しない世界にあえて身をおいてみる。例えば営業だったら、今いいお客さんについていて実績を挙げているんだけど、あえてこの良客を他の同僚に譲って、代わりに嫌な客をアサインしてもらうとかでもいいと思います。「これまでのやり方が通用しない、でもなんとかしなきゃ」ともがく。私の経験から言うと、これは相当学びになります。ぜひ試してみてください。

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