国内観光産業の競合は「海外」膨大な貿易赤字を認識せよ
日本の観光産業における国内リゾートの拡大期は、1950年代からと言える。東海道新幹線開業を背景に、財団法人・日本交通公社の営利部門が、国鉄(当時)と全旅連を株主とする株式会社・交通公社(現在のジェーティービー)として分離・完全民営化され(1963年)、国内旅行の需要が積極的に開発された。当時は、投資をすればするほど、売り上げは伸張し、星野リゾートが拠点とする軽井沢の旅館や別荘も売り手市場だった。
しかし変動相場制移行(1973年)に伴い、やがて海外旅行の需要が増すこととなる。
為替と海外旅行には、密接な関係がある。先日、上海で行われた市場調査によると、日本と上海での生活レベルに大きな差異はないのに、海外旅行には「日本では大卒初任給の1/3」「上海では大卒初任給の3倍」の費用がかかることが明らかになった。海外旅行の手軽さは、経済力ではなく為替に負うところが大きい。
現在、日本人の海外旅行者数は、不景気・テロ・SARSなど、マイナス要因の重なるなかにありながらも継続的な上昇傾向にある。人口1億数千万人足らずの国で、毎年1700万人が海外に旅行しており、その数は今後も増加すると見られる。
ここで注視しなければならないのは、日本国内のリゾート業は、これら海外旅行と競合してきたという事実だ。「星のや 軽井沢」に3万円の宿泊料をお支払いになる方々の旅行先の比較対象は、国内の別の温泉旅館ではなく、フランスやバリ島のリゾートホテルなのだ。しかし我々(国内のリゾート業に従事する者)に、そういう認識や危機感はほとんどなかったように思う。
人口6000万人のフランスに、海外から年間7000万人の旅行者が訪れる一方、日本には600万人しか来ていない。これは世界ランキングで言うと(フランスが1位であるのに対して)32位にあたる。33位のチュニジアと同等規模で、米国やイタリアなどからは大きく引き離されている。日本は、こと観光産業に関しては大きな貿易赤字を産む、“後進国”となってしまっているのだ。
しかし変動相場制移行(1973年)に伴い、やがて海外旅行の需要が増すこととなる。
為替と海外旅行には、密接な関係がある。先日、上海で行われた市場調査によると、日本と上海での生活レベルに大きな差異はないのに、海外旅行には「日本では大卒初任給の1/3」「上海では大卒初任給の3倍」の費用がかかることが明らかになった。海外旅行の手軽さは、経済力ではなく為替に負うところが大きい。
現在、日本人の海外旅行者数は、不景気・テロ・SARSなど、マイナス要因の重なるなかにありながらも継続的な上昇傾向にある。人口1億数千万人足らずの国で、毎年1700万人が海外に旅行しており、その数は今後も増加すると見られる。
ここで注視しなければならないのは、日本国内のリゾート業は、これら海外旅行と競合してきたという事実だ。「星のや 軽井沢」に3万円の宿泊料をお支払いになる方々の旅行先の比較対象は、国内の別の温泉旅館ではなく、フランスやバリ島のリゾートホテルなのだ。しかし我々(国内のリゾート業に従事する者)に、そういう認識や危機感はほとんどなかったように思う。
人口6000万人のフランスに、海外から年間7000万人の旅行者が訪れる一方、日本には600万人しか来ていない。これは世界ランキングで言うと(フランスが1位であるのに対して)32位にあたる。33位のチュニジアと同等規模で、米国やイタリアなどからは大きく引き離されている。日本は、こと観光産業に関しては大きな貿易赤字を産む、“後進国”となってしまっているのだ。




