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安渕聖司 日本GE株式会社 代表取締役、 GEキャピタル 社長兼CEO
「何が起こるか分からない大変な状況でどこまでシナリオを決めて実行に移せるか。それは危機が発生する前の準備で決まる」
2008年9月のリーマンショックは、GEキャピタルにもとりわけ大きな資金調達の危機をもたらした。先が見えない中で同社が猛烈なスピードで状況に対処できたのは、日頃からの世界を見据えた徹底した危機管理と資本管理の賜物だった。そして今、日本が世界の中で競争力を徐々に失いつつあることを憂慮しつつ、その理由の一つは、グローバルなレベルでの「危機感」の欠如にほかならないと安渕氏は説く。
自分たちが試される苦境にあるときこそ、今一度、「我々はいったい何をする企業なのか」を定義することが必要であり、さらには、「企業人として『私』に何ができるのか」を考え抜くことが大切になるという。安渕氏の言葉には、かつて戦後から高度成長期まで日本人が持っていたはずの危機感を取り戻し、私たちが「自分ができること」に立ち返って考え直すためのヒントが散りばめられている。
安渕聖司 日本GE株式会社 代表取締役、 GEキャピタル 社長兼CEO
「何が起こるか分からない大変な状況でどこまでシナリオを決めて実行に移せるか。それは危機が発生する前の準備で決まる」
2008年9月のリーマンショックは、GEキャピタルにもとりわけ大きな資金調達の危機をもたらした。先が見えない中で同社が猛烈なスピードで状況に対処できたのは、日頃からの世界を見据えた徹底した危機管理と資本管理の賜物だった。そして今、日本が世界の中で競争力を徐々に失いつつあることを憂慮しつつ、その理由の一つは、グローバルなレベルでの「危機感」の欠如にほかならないと安渕氏は説く。
自分たちが試される苦境にあるときこそ、今一度、「我々はいったい何をする企業なのか」を定義することが必要であり、さらには、「企業人として『私』に何ができるのか」を考え抜くことが大切になるという。安渕氏の言葉には、かつて戦後から高度成長期まで日本人が持っていたはずの危機感を取り戻し、私たちが「自分ができること」に立ち返って考え直すためのヒントが散りばめられている。
「今、我々は世界のどこにいて、どこへ向かうべきなのか」
まず、私が所属しているGEの紹介を少しだけさせていただきます。GEはエジソンが設立した会社ですので、本来は“発明”から生まれた会社です。したがってイノベーションを非常に大事にしています。世界を見る場合でも、どこに技術やイノベーション、あるいはマーケットがあるかといった見方をしています。会社が誕生してまもなく120年になりますが、現在は世界100カ国以上に進出しています。およそ30万人におよぶ社員のうち、60%以上が米国外にいるという状況です。ですからGEはアメリカベースではありますが、ひとつのグローバルカンパニーとして世界を見ております。会長兼CEOはジェフリー・R・イメルトです。日本人のなかには今でもジャック・ウェルチがCEOだと思っている方がおられるようですが(笑)、2001年9月にジェフリー・イメルトが45歳でCEOになってから、今年でもう10年目を迎えます
GEが現在手掛けている事業は四つあります。しかし、そのうちNBC ユニバーサルというメディアについては51%の株式を売却し、合弁にすることをComcastという会社と合意しておりますので、これからは三つのビジネスになる予定です。2000年代のはじめにはおよそ11の事業部門を持っておりましたが、今は3部門にまで絞り込んでいます。一つは私の所属するGEキャピタルであり、その他の部門はテクノロジーインフラストラクチャーとエナジー・インフラストラクチャーです。この2部門はインフラ関係の事業を行っています。世界のインフラをどのように作っていくかを考え、かつ世界最大のインフラ会社になることを目指しています。このようにGEの事業は現在は大きく分けてインフラとキャピタルの二つと、とてもシンプルになってきています。




