パネリスト:
佐藤大吾 NPO法人ドットジェイピー 代表理事
宮城治男 NPO法人ETIC. 代表理事
ファシリテーター:
藤沢久美 シンクタンク・ソフィアバンク 副代表
藤沢:私たちは昨夜、「なぜこのG1サミットでNPOなんだろうか」と、かなり長い時間にわたってディスカッションしました。先ほど、堀(義人・グロービス・グループ代表)代表に「なぜNPOのセッションをつくったんですか」と聞いたところ、「社会起業家に出会ったときに大変新鮮な驚きがあって、いろんなことを考えるきっかけになった」と。「この会場にお越しの方々にも、社会起業家、NPOの活動を知って、何かの気付きを得て、事業や仕事の中で活かしていただけたらという想いがある」ということなんですね。
今日ご登壇なさるお二人ともNPO法人の方でいらっしゃるので、まず、社会起業家やNPOというものはいったい何なのか、その辺りから議論をさせていただき、問題を浮き上がらせます。その後、皆様から「ウチはこんなことをやっているよ」「それはどうなの」といったお話とか、「実際こういう考え方がある」といった議論を投げかけて頂ければと思います。
まずは佐藤さんに、お仕事の内容、自己紹介、そしてまずは NPOがどういう状況にあるのか。佐藤さんご自身は、「新しい公共」の事務方で、内閣府政策調査員という役職もお持ちです。その辺りの政策に繋がるところまでお願いします。
佐藤大吾 NPO法人ドットジェイピー 代表理事
宮城治男 NPO法人ETIC. 代表理事
ファシリテーター:
藤沢久美 シンクタンク・ソフィアバンク 副代表
藤沢:私たちは昨夜、「なぜこのG1サミットでNPOなんだろうか」と、かなり長い時間にわたってディスカッションしました。先ほど、堀(義人・グロービス・グループ代表)代表に「なぜNPOのセッションをつくったんですか」と聞いたところ、「社会起業家に出会ったときに大変新鮮な驚きがあって、いろんなことを考えるきっかけになった」と。「この会場にお越しの方々にも、社会起業家、NPOの活動を知って、何かの気付きを得て、事業や仕事の中で活かしていただけたらという想いがある」ということなんですね。
今日ご登壇なさるお二人ともNPO法人の方でいらっしゃるので、まず、社会起業家やNPOというものはいったい何なのか、その辺りから議論をさせていただき、問題を浮き上がらせます。その後、皆様から「ウチはこんなことをやっているよ」「それはどうなの」といったお話とか、「実際こういう考え方がある」といった議論を投げかけて頂ければと思います。
まずは佐藤さんに、お仕事の内容、自己紹介、そしてまずは NPOがどういう状況にあるのか。佐藤さんご自身は、「新しい公共」の事務方で、内閣府政策調査員という役職もお持ちです。その辺りの政策に繋がるところまでお願いします。
文化なんて変えられる(佐藤)
写真左から藤沢氏、宮城氏、佐藤氏
私がNPOを設立した1998年当時は、「社会起業家」という言葉がありませんでした。ですから、僕が自身を社会起業家として意識したことは、一度もありません。いまだにそうです。メディアの方々が社会起業家としてとりあげてくださるので、最近そう呼ばれることも増えました。頭の中で、社会起業家としての僕、株式会社の経営者としての僕。この二つの人格は分かれておりません。
やっている内容を簡単に申し上げると、現場で支援活動を行うNPOを最初に立ち上げました。大学生たちにの社会勉強として、あるいは政治との距離を近づけるために、地方議員や国会議員の下でインターンシップを行うというプログラムを提供しています。1998年にスタートしたとき、最初に大学生をインターン生として受け入れてくださった議員が、河野太郎さんら11人の国会議員でした。最近は昨日お話しされていた三木谷浩史(・楽天代表取締役会長兼社長)さんにも大変お世話になっていて、政治の IT 化にも取り組んでいます。与野党の約720人の国会議員の、各法案に対する賛成・反対の情報を全部掻き集めて、それを楽天(楽天LOVE JAPAN)、ヤフー(Yahoo!みんなの政治)、そしてサイバーエージェントのアメブロ、3社に提供しています。
1998年から2004年ぐらいまでこの活動に取り組んだ時点で私が考えたのは、「なかなか世の中が大きく変わっていかないNPO業界全体をもっと盛り上げなければダメだ」ということでした。NPOは総じて胡散臭いというか、よく分からない存在であるという声がとても多くて、応援しようにもどこが信頼できる団体なのか判断できないという声もよく聞かれます。だから株式会社市場における『四季報』とか帝国データバンクのような機能が必要だと思い、信頼できるNPOのデータベース作りから始めました。全国に3万9000あるNPO団体のうち、事業規模の上位6000団体ぐらい直接訪問して、こういっては僭越ですが、審査・評価し、そのデータベースを運営しています。
「支援型NPO」という構想が頭の中で膨らんでいったのもそのころです。現場で支援活動に取り組むNPOを応援する仕組みが必要だという認識を強くし、立ち上げたのが、「チャリティ・プラットフォーム」です。名前の通り、「日本における寄付文化の創造」をミッションに掲げています。その手段として3つの柱があります。日本で最も信頼性の高いNPOデータをまとめ、NPOの情報を公開すること。会員サービスを通じて、社会貢献と企業・NPOを結ぶこと。企業とNPOが相互にwin-winとなる社会貢献の関係構築を提案することです。
具体的には、企業の方々に対してNPO支援を求める活動をしていまして、例えば募金箱を全国にいっぱい置いていただく。英米と比較して、日本はチャリティ文化が根づいていないといわれますが、チャリティ文化が根づいていないのではなくて、募金箱の数が少ないということなんです。牛肉だって150年前まで日本人は食べていなかったんですが、今はみんな食べているように、文化は変えられると思っています。文化がないんじゃなくて、募金箱が少ないだけだと思っています。機会や情報の接点が少ないだけです。また、商品の一部が寄付に回るような仕組みづくりも企業に提案しています。
あと、制度として寄付やNPOに関する法律・政策に関わっていかなければならないと思い、「新しい公共」の円卓会議の事務局も務めています。中々具体的な姿が見えないと言われていますが、5月の最後の取りまとめに向けてラストスパートをしているところです。




